着物好きの間では、帯締めといえば道明!というぐらい有名な『道明』。
東京・上野に店を構えており、着物を着る人なら一度はその名を聞いたことがあるであろう名店です。
道明の人気の理由は、色の組み合わせ・組紐としての美しさと、ぎゅっと締まる実用性の高さにあります。
一度使えば魅了されてしまい、もう道明の帯締めしか使わないという方もいるくらいです。
今回は、道明の帯締めの特徴やお店の場所などをご紹介します。
目次
帯締めの老舗「有職組紐 道明」とは?
創業360年 組紐の名店
江戸時代、組紐を取り扱う店は撚糸を扱う店などと一緒に糸商と呼ばれていました。
その時代の真っ只中、1652年に道明は誕生。
当時の組紐の需要は武士の刀に付帯する紐である下緒(さげお)の制作が主でしたが、明治維新後の廃刀令により一気に需要がなくなってしまいます。
そこで、組紐を扱うお店は当時主流になりつつあった女性の着物の帯を固定する役割を持つ帯締めに注目。
奈良時代から続く組紐の技術は一度は衰退したもののかなり技術にまで押し上げられていました。
作るものは変わってもその確かな技術で新たな道を切り開き、今に至ります。
所在地:東京・上野池之端
本店 住所:〒110-0005 東京都台東区上野2-11-1
本店は上野池之端にあり、現在は5階建てのビルです。
1階が店舗となっており、常時数百種類の帯締めが用意されています。
入り口が小さいので最初は迷うかもしれませんが、有名な上野公園や不忍池の徒歩圏内なので立ち寄りやすいロケーションです。
「有職組紐 道明」帯締めの特徴
手組みだからしっかり締まる
現在、組紐の技術には手組みと機械組みの二種類があり、道明の帯締めはすべて手組みです。
他メーカーの手組みの商品に比べて組みの密度が高く、曲げたときに鳴る絹ずれの音に少しびっくりします。
密度が高いということは一度結ぶと緩まず崩れにくいということで、とにかくキープ力が高いんです。
自社の職人による手染め
道明の帯締めは組みの技術はもちろんですが、色に対するこだわりも強く感じられます。
帯締めでやはり一番目に入るのは色で、その色の組み合わせによって生まれている柄です。
その点で手を抜くと、帯締めの持つ力が弱くなってしまいます。
そのため道明では自社に染めの職人を置き、デザインに沿って色だしをしています。
おかげで道明の帯締めの特徴であるなめらかな色のグラデーションが生み出されていて、その仕事の素晴らしさにハッとさせられます。
コレクションしたくなる豊富な色柄
前項で色に対するこだわりを書きましたが、その色の豊富さにもこだわりが現れています。
同系色でも種類が多くて、絹の光沢と相まってただただ美しい。
無地だけでも100色以上あるのではと思うほどです。
ぼかしや柄物も豊富で、唐組や厳島組など定番の柄からコンテンポラリーシリーズまでそろいます。
伝統的な柄に色の組み合わせによって現代性を持たせているものが多く、帯締めという小さな世界に無限の表現の可能性を感じます。
やはりそれだけ種類が多いと集めたくなるのが人の性。
オンラインショップでは新作が出るとあっという間に売り切れてしまうこともある人気ぶりです。
「有職組紐 道明」の帯締めが買えるオンラインショップ
有職組紐 道明公式サイト
道明公式サイトでは最新の作品を見ることができ、無地・柄ともに多くの種類がそろっています。
歴史や帯締めの柄について解説されており、帯締めの知識を深めることもできますよ。
高島屋オンラインストア
高島屋オンラインストアでは、主に道明の定番である冠組を取り扱っています。
数ある色の中で特に人気の10色を販売しています。
高島屋のカードがあればポイントが貯められますよ。
京都きもの市場
着物販売大手・京都きもの市場でも道明の帯締めを取り扱っています。
道明の帯締め単品と、京都富小路きねやの帯揚げとのセット販売があります。
楽天店がありますので、楽天ポイントがたまりますよ。
道明の美しい帯締めで着物姿をさらに美しく
道明の帯締めはとにかく見た目も使い心地も一級品。
ホームページを見るだけでもその素晴らしい世界観が伝わってくるのでおすすめですので、ぜひご覧ください。
道明の帯締めが欲しいけど、お高くて手が出ない…という方には「五嶋紐」がおすすめです。
五嶋紐は文化庁より伝統工芸品に認定されている帯締めで、その締めやすさ・使いやすさは抜群ですよ。
手が出しやすい価格でもありますので、まずは五嶋紐で帯締めに親しみ、いつかは憧れの道明を!というのもいいかもしれません。
無地だけでなく、柄があるものもあるのでお好みのものを色々探してみてくださいね。