帯締めという一本の紐の中には細かい技術が詰め込まれていて、「御岳組」「唐組」「高麗組」など種類も様々。
種類を勉強したくてもいい本や資料をなかなか見つけられませんでしたが、『道明の組紐』には写真とともに詳しく解説されています。
本業の組紐屋だからこそのわかりやすさ。
帯締めの種類について知りたい方に、ぜひおすすめしたい一冊です。
『道明の組紐』おすすめポイント
美しい帯締めの数々
道明の帯締めの最大の魅力は、その美しさです。
道明好きの方ならうならずにはいられない、数々の名品が並びます。
帯締め一つ一つに名前がつけられ、そのイメージを見事に色で帯締めに落とし込んでいることに驚きます。
帯締めの写真集としてもとても満足できる内容です。
帯締めの組み方名称一覧
帯締めの形状は丸組・角組・平組の三種類。
そこからさらに組み方が何種類もあり、それぞれの名称とイメージを結びつけるのは難しいです。
『道明の組紐』では代表的な組み方18種類が写真とともに紹介され、そのどれもがわかりやすく解説されています。
例えば、冠組という組み方をよく耳にしますがこれは御岳組という組み方とそっくり。
見分け方が難しいですが、『道明の組紐』では写真と解説で一目瞭然。
「あぁ〜、なるほど!」とストンと理解できました。
歴史と絡めた解説もあり、復元も行なっている道明ならではの興味深い内容です。
絵画や工芸から連想した創作帯締め
企画として、西洋の絵画やテキスタイル、日本の絵画から連想した帯締めの特集もあります。
色によってこんなに絵画やテキスタイルを表現できるんだなと、帯締めの世界の奥深さを感じられますよ。
『道明の組紐』で帯締めの種類を学ぼう
コアなファンを持つ道明の帯締めを紹介した『道明の組紐』。
帯締めの種類をまとめて見られる本は少ないのでとても勉強になります。
道明の帯締めの写真集として眺めるだけでも十分楽しめる、帯締めに特化した貴重な一冊です。
持ってて損はないですよ。